ぐっどえんど


許してよ 貴女の最期に
手向けた言葉の 理を

還してよ 私の全てを
私が望むから

誓ってよ 貴女の最期に
永久が二人を 別つ前に

愛してよ 私の全てを
貴女が望むなら

ねえ 私を 見て
心の 線と線とを 結び合わせ
嗚呼 貴女が望むまで
今 ネクロの 夢を見る

綻びに 喜びを 添えて
掻き毟る 感情は 儚くも朧げで

継ぎ接ぎに 優しさを 据えて
境界を 切り裂いて 幻想は続く

許してね 貴女の最期は
輪廻転生の 籠の外

愛してね 私の全てを
私が望むから

ねえ 貴女を 見て
体の 線と線とを 繋ぎ合わせ
嗚呼 私が望むまで
今 ネクロの 夢を見る

エス


近くて遠い硝子
紅い燭台を挟んで

時計の針は容易いのに
心情の針は重たくて


いつもと同じままで
並ぶ2つの硝子を見つめ

景色が永久に変わらないなら
もういっそ全て壊して


晒し あなたの想いを
崩してあげるから

解して わたしの思いを
許してあげるから

信じて あなたの弱さを
認めてあげるから

目して わたしの全てを
守ってあげるから


縛って あなたの想いを
癒してあげるから

許して わたしの思いを
尽してあげるから

堪えて あなたの弱さを
迎えてあげるから

愛して わたしの全てを
愛してあげるから

腐爛人形


酷く無機質な 白く乾いた
硝子張りの部屋 眼が醒める

ご機嫌取りする 奴らは皆
上辺だけのほら 同じ顔

鏡に映るのは 幼げな悪魔

痛みと喧騒の 中で紅に身を染める
お願い 助けてよ 普通で居たいだけ

怯えて震える 人形遊び
少し触れればもう 動かない

愛して欲しいから 言う事を聞くの

意味など言わないで 知りたくないし見たくもない
大事なものですら 壊してしまうから

神様いるのなら 私の叫びに答えてよ
早く 救い出して 螺子が切れる前に

壊れた人形は 途切れ途切れの歌を唄う
少女は微笑んで 夢の中で眠る

綺麗な髪飾り 血染めのドレスが似合うでしょ?
お願い 助けてよ 普通で居たいだけ

手々手々


音の無い音が 浮かんでは消える
まだ不器用で上手くは言えないけれども
聞いて欲しい

君に届くことなど無い
君の歌を歌う
雨の音にかき消され
風に流されても

月が照らす夜空の下
君に聞いて欲しい
一人歌う曖昧な
誰も知らない歌

手と手を繋ぎ合わせれば
一つの歌になる
胸の鼓動を合わせれば
一つの曲になった

夢を追って手を離した
振り返らず消えた
あの日から止まったまま
後ろばかり見てる

音の無い音が 胸を締め付ける
唯強がって隠した 涙の数だけ弱くなった

歌詞も曲も無いけれども
君の歌を歌う
昨日徹夜で作った
世界に一つの歌

許して欲しい訳じゃない
君に聞いて欲しい
それを許しと言うなら
多分そうなのかな

手と手を繋ぎ合わせれば
一つの歌になる
夢を追い離した手は
君の腕を掴む

胸の鼓動を合わせれば
一つの曲になる
懐かしい調をまた
優しく奏でられる

君に届くことなど無い
歌はもういらない
二人歌う曖昧な
誰も知らない歌

ライトノベル


擦り切れたままで 何度も読み返す
無数にある様な 素敵な物語

最後の1ページ 何度も見た台詞
私を重ねて 目を閉じて始まる

月明かりと 風の音が
淡く包んで 全て同じで
私がいて 貴方がいれば
それだけでも それだけがいい

何度も読んだ 最後の台詞
言いかけたら 時が止まって
貴方が消え 私が消えて
1人ぼっち また目が覚める

擦り切れたままの 物語には無い
偶然だなんて 見え見えの嘘をつく

月明かりと 風の音が
淡く包んで 何処か違って
私がいて 貴方がいても
それだけなら それだけじゃだめ

台詞じゃなくて 私の言葉
今なら言える 気がするから
もし夢なら これも夢なら
少し待って まだ覚めないでよ

もう少し・・・

パレット


何時もそこに在るものが
何時もそこにある景色が
何時か消えてしまう事が
僕は怖かった

白いキャンバスを広げ
何か残そうとするけど
僕を包む色がほら
一つずつ消えて

無機質な 世界の中
この場所で 君と出会った
優しげな 陽だまりで
花を摘む 君に恋した

僕のこの目が 役目を終えるまで
君の傍に 居てもいいかな

白黒で描いたこの絵
すごく素敵だと呟く
何処か寂しげな瞳
僕と似てたから

願い事 一つ聞いてよ
この場所に 花を植えよう
少しずつ 一歩ずつ
この場所を 花で満たそう

雨に負けずに 健気で直向な
君が眩しく 僕を照らす

もう何も怖く無いから
僕が光を失っても
焼付いた君の姿が
僕の中に蘇るよ

大好きな 二人の場所
一つだけ 花が咲いたね
泣かないで ほら笑おう
アリガトウ そしてサヨナラ

君が咲かせた 大きな向日葵を
僕の心に 描き残すよ
君が咲かせた 大きなその笑顔
僕の全てに 描き残すよ

赤い眼、白い耳


歪んだ空 歪む情景を
裂いて 集めて 焼いて 固めて
貴方だけに見せる

光の無い 霞む視界
狂気 操る 赤い 瞳で
貴方だけは見える

目と目合せるだけで はじける心染まる頬
宇宙が破裂する程 思うのに

手を繋いで歩いてる 名前も知らない女の子
逆位相の波長で 消し去ってあげる

瞬く空 眠る街で
星と 夜風が 共に 奏でる
貴方だけの音色

微かな声 細い呼吸
白い 自慢の 耳を 澄ませて
私だけに聴ける

受信したシグナルが 頭の中を駆け巡り
専用の空間に 保存され

優しい歌が響く 共鳴する胸の鼓動
正気には戻れない 心地良いノイズ

全て空回りする 本当の気持ちを知っている
完璧な存在の はずなのに

同期する事の無い 不快な和音垂れ流す
創痍した調律に 気が付かないフリ

目と目合せるだけで はじける心染まる頬
宇宙が嫉妬する程 思うのに

その腕に抱かれてる 名前も知らない女の子
逆位相の波長で 消し去ってあげる

セブンスウェリング


七色の虹に願う
雨上がりの空彩る光に
日陰で揺れる思いも
全てを包んで欲しいから

遠く遠く霞みゆく
日々に別れを告げて
少し戸惑う心も
抱いて 知らない所へ行くよ

このまま
ずっと ずっと 風よりもっと速く
この星の枷を振り切って
きっと きっと 夢が迎えに来て
七色の空へ降り注ぐ

擦れた声が途切れる
両手で塞いだ 視界の先から
差し伸べられた手を取り
眩く輝く 未来を目指した

お願い
気付いてよ 此処に居る事を
忘れないで 覚えていてね

ずっと ずっと 風よりもっと速く
この星の枷を振り切って
きっと きっと 夢が迎えに来て
七色の空へ降り注ぐ

公開音源

制作したアレンジの一部をSoundCloudにアップロードしてあります。.wavで上げているので 是非ダウンロードしてお楽しみください。